700ml 51%

CLUB QINGは香港の繁華街Lan Kwai Fongで2003年にレストランとして創業、2015年に香港で最も初期のウィスキーBARへと業態変更。1950年代や1960年代蒸留の貴重なオールドボトルや厳選されたプライベートボトリングを取扱い、香港のウィスキー文化発展の一翼を担っている。また、香港で最も人気のウィスキーイベントとも言えるWhisky Now!の主催者でもある。ウイスキーファンにはご存知の通りRUDDERとの共同ボトリング”The Gambler”シリーズは人気のあるボトリングだ。そのCLUB QINGがボトラーズブランドとして手がける人気シリーズ「Scaly Tale」、さらには新シリーズ「Happy Loner」と「HONG KONG WHISKY BAR BOTTLING」をご紹介します!

熟成樽:Oloroso Sherry Hogshead

---テイスティングコメント---
香り:甘い、甘草、日本の桃、キャンディー、マーマレードジャム、ミルクチョコレート、干梅味わい:オレンジ、ミルクチョコレート、甘草、咳止めシロップ、パセリ
フィニッシュ:ミディアム、樟脳、紅茶、ハーブ
コメント:非常に珍しいブレアー・アソールで、どちらかというとフルーティーでハーブが効いている。この蒸溜所の全く異なる側面を示してくれている。

---Blair Athol / ブレアソール---
蒸留所の創業は1798年です。その当時、蒸留所は敷地の農場の名からアルダワーと呼ばれていました。ブレア・アソールという蒸留所名になったのは、1825年に政府の認可を受けてからです。ブレア・アソール蒸留所があるのは、南ハイランドの保養地として有名なピトロッホリー。この町は夏目漱石がロンドン留学中に訪れた土地としても知られ、彼の滞在したダンダラックの館は、現在はホテルとして運営されています。蒸留所はそのピトロッホリーの町はずれにあります。

蒸留所名の由来は、アソール公爵の居城であるブレア城に因んでいますが、実際には蒸留所と城とは18キロメートルほども離れています。ブレア城は昭和天皇が皇太子時代に滞在(1921年)した城としても、日本人には馴染みのある場所かもしれませんね。なお、ブレア城のあるブレア・アソール村ははBlair Athollと綴るのですが、蒸留所名は最後の「L」を一つ省いてBlair Atholと綴っています。

仕込み水は蒸留所内を流れるアルト・ダワー川から引いています。大変清らかな川として知られ、1887年に蒸留所を訪れたアルフレッド・バーナードは、ここの水の輝きはまるでクリスタルようだと絶賛しました。なお、アルト・ダワーとはゲール語で「カワウソの小川」を意味していて、オフィシャルボトル「花と動物シリーズ」のラベルにもカワウソのイラストが描かれています。

ブレア・アソールはブレンデッドウイスキーのベルの重要な原酒です。現在ブレア・アソールのオフィシャルボトルは発売されてなく、原酒はもっぱらブレンデッド用に回されているようです。ですので、とても入手しづらいシングルモルトのひとつだといえます。しかし、以前出されていた「花と動物シリーズ」12年のストックはまだ市場に残っていますし、限定バージョンのオフィシャルボトルも過去に何度かリリースされています。見つけたらぜひ飲んでおきたいシングルモルトですね。

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